シフォンケーキの発祥は、1927年のアメリカ・カリフォルニア州ロサンゼルスです。保険外交員でお菓子作りを趣味にしていたハリー・ベーカー(Harry Baker、1884〜1974)が、バターの代わりに植物油(サラダ油)を使うことで、絹織物の「シフォン」のようにふわりと軽い生地を生み出しました。この記事では、20年間も秘密にされた製法の謎、「シフォン」という名前の由来、日本へ伝わった経緯、そしてお取り寄せで選ぶときのポイントまで、編集部がわかりやすく解説します。
シフォンケーキはいつからある?発祥は1927年のロサンゼルス
シフォンケーキが誕生したのは、1927年のロサンゼルスとされています。考案者のハリー・ベーカーは製菓の専門家ではなく、保険の外交員をしながらお菓子作りを楽しむアマチュアでした。彼が編み出したケーキは、それまでのバターケーキともエンジェルフードケーキとも違う、しっとりしていながらきわめて軽い口当たりが特徴でした。
この新しいケーキはたちまち評判となり、ハリウッドのスターたちのパーティーや、当時ロサンゼルスで人気を集めた名店ブラウン・ダービー・レストランに納められるほどになりました。ベーカーは自分だけが作れるこのケーキのレシピを固く守り、およそ20年間にわたって製法を誰にも明かさなかったと伝えられています。ふんわり軽いのに生地がぱさつかない理由は、長らく「魔法のケーキ」の謎とされていました。
秘密の正体は「植物油」だった
その謎が解けたのは1947年のことです。ベーカーはレシピを大手食品メーカーのゼネラルミルズ社に売却しました。そして翌1948年5月、同社の料理ブランド「ベティ・クロッカー」を通じて、14種類のバリエーションをまとめた小冊子とともにレシピが一般に公開されました。長年の謎だった秘密の正体は、「バターやショートニングの代わりに植物油を使う」というシンプルな工夫にありました。
卵黄を含む生地に植物油を混ぜ、別立てにした卵白のメレンゲを合わせて焼き上げる——この製法によって、冷めてもかたくなりにくく、しっとりふわふわの食感が生まれます。バターは冷えると固まりますが、植物油は常温でも液体のままなので、時間が経ってもやわらかさが保たれるのです。エンジェルフードケーキが卵白だけで作られるのに対し、シフォンケーキは卵黄と油を加えることで、より豊かな風味とコクをまとった点も大きな違いでした。
「シフォン」という名前の由来
「シフォン(chiffon)」とは、薄くて軽く、透けるようにやわらかい絹織物のことを指すフランス語由来の言葉です。焼き上がったケーキのきめが細かく、まるで絹のシフォン生地のようにふんわりと軽いことから、この名前が付けられたと考えられています。ゼネラルミルズ社が1940〜50年代の販促を通じて「chiffon cake」の名を広めたことで、この呼び名が定着しました。名前そのものが、このケーキの最大の魅力である「軽やかな口当たり」を言い表しているのです。
日本への伝来と、家庭のお菓子としての定着
日本にシフォンケーキが広く知られるようになったのは、家庭でお菓子を焼く文化が根づいた戦後のことです。とくに、中央に筒の立った独特のアルミ製「シフォン型」が普及したことが、家庭への定着を後押ししました。中央の筒は、生地の中心部にも熱を通りやすくし、背の高い生地をふっくらと焼き上げるための工夫です。焼いた後は型ごと逆さまにして冷ますことで、自らの重みで生地がしぼむのを防ぎます。
バターを使わず身近な植物油で作れて、道具さえあれば家庭のオーブンでも失敗しにくいことから、シフォンケーキは手作りお菓子の定番になりました。今日ではプレーンのほか、紅茶、抹茶、レモン、バナナ、チョコレートなど多彩なフレーバーが楽しまれています。専門店やパティスリーでも、ふわふわの食感を主役にした一品として親しまれています。なお、正確な伝来の時期や普及の経緯には諸説あります。
シフォンケーキをお取り寄せで選ぶポイント
シフォンケーキは生地がやわらかくデリケートなため、お取り寄せでは「配送方法」と「賞味期限」を必ず確認しましょう。生クリームを添えたタイプや生シフォンは冷蔵・冷凍便が基本で、届いたら早めに食べきるのがおすすめです。日持ちを重視するなら、クリームを使わないプレーンタイプや個包装のカットシフォンが選びやすいでしょう。フレーバーは、まず定番のプレーンや紅茶・抹茶から試し、好みに合わせて広げていくと失敗が少なくなります。ギフト用途なら、のし対応や食べ切りサイズの詰め合わせがあるかもチェックしておくと安心です。
各通販モールでは、全国の専門店やパティスリーのシフォンケーキを比較できます。価格や在庫状況は変動するため、購入前に各商品ページで最新情報をご確認ください。
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よくある質問(FAQ)
シフォンケーキとエンジェルフードケーキの違いは?
エンジェルフードケーキは卵白だけで作り、油脂を使わないのが基本です。一方シフォンケーキは、卵黄と植物油を加えて作ります。この卵黄と油によって、シフォンケーキはより濃厚な風味とコク、しっとりした口当たりが生まれます。ハリー・ベーカーは、軽いエンジェルフードケーキをヒントにしつつ、植物油を使うことで独自のふわふわ食感を実現しました。
なぜシフォンケーキはバターではなく植物油を使うの?
植物油は常温でも液体のままなので、焼き上がって冷めてもやわらかさが保たれるためです。バターは冷えると固まり生地がかたくなりがちですが、油を使うシフォンケーキは時間が経ってもしっとりふわふわの食感が続きます。これが、20年間も謎とされたベーカーの秘密の正体でした。
シフォンケーキの型の真ん中に穴が空いているのはなぜ?
中央の筒があることで、背の高い生地の中心部までしっかり熱が伝わり、ふっくら均一に焼き上がるためです。また、焼き上がった後に型ごと逆さまにして冷ますことで、生地が自らの重みでしぼむのを防ぎ、軽い食感を保つ役割もあります。
まとめ
シフォンケーキは、1927年にアメリカのハリー・ベーカーが植物油を使って生み出した、絹織物のように軽い食感が魅力のケーキです。20年間秘密にされた製法は1948年にゼネラルミルズ社から公開され、家庭でも作れるお菓子として世界に広まりました。日本でもアルミのシフォン型とともに手作りお菓子の定番として定着し、今も多彩なフレーバーで愛され続けています。名前の由来やその歴史を知れば、あのふわふわの一切れがいっそう味わい深く感じられるはずです。
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