5月5日の端午の節句(こどもの日)に欠かせない和菓子といえば、柏餅です。緑色の柏の葉に包まれた白い餅の中には、甘いあんこがたっぷり。このシンプルな組み合わせが、何百年も変わらず日本人に愛され続けています。では、柏餅はいつ、誰が作ったのでしょうか。
柏餅が端午の節句と結びついたのは江戸時代のことです。江戸中期(1700年代)から、端午の節句に柏餅を食べる風習が江戸を中心に広まったとされています。柏の葉が使われるようになった理由は、縁起にあります。柏は「新芽が出るまで古い葉が落ちない」という特性を持ち、「家系が絶えない・子孫繁栄」の象徴として武家社会で縁起がよい植物とされていました。
江戸時代後期の記録には、端午の節句に柏餅を食べる様子が詳しく記されています。江戸では柏の葉を使いましたが、柏の葉が手に入りにくい地域ではサルトリイバラの葉が代用されました。あんこの種類も、こしあん・粒あん・味噌あんなど地域によって異なります。
現代でも柏餅は端午の節句の定番和菓子として愛されています。子どもの成長と家族の繁栄を願う意味が込められたこのお菓子は、スーパーやコンビニでも季節限定で販売されます。時代が変わっても変わらない縁起菓子として、これからも5月の食卓を彩り続けることでしょう。