ふわふわのスポンジに生クリームとイチゴ——日本のショートケーキは、世界でも類を見ない独自のスタイルを持っています。アメリカで生まれた「ショートケーキ」は本来ビスケット生地にいちごを添えたものでしたが、日本に伝わったことで全く異なる進化を遂げました。

日本のショートケーキの原型を作ったのは明治・大正期の洋菓子職人たちとされています。特に有名なのは1922年(大正11年)に「不二家」の創業者・藤井林右衛門がスポンジ生地に生クリームとイチゴを組み合わせたケーキを考案したという説です。

昭和時代に入ると、ショートケーキはクリスマスや誕生日などハレの日のケーキとして定着します。戦後の高度経済成長期には洋菓子店が全国に広まり、日本のショートケーキは家庭でも作られる身近なケーキとなりました。

現代でも「ケーキといえばショート」という認識は根強く、クリスマスケーキの定番はイチゴのショートケーキです。世界のどこにもない「ジャパニーズショートケーキ」は、日本の洋菓子文化が生んだ傑作といえます。
🏪 現在も元祖として営業中のお店
■ 不二家(ふじや)
明治43年(1910年)横浜創業。日本式ショートケーキの考案者とされる老舗洋菓子ブランド。「ペコちゃん」のキャラクターでも有名。全国各地に店舗あり。