年輪のような美しい断面が特徴のバウムクーヘン。ドイツ語で「木のケーキ」を意味するこの菓子は、日本では特別な存在感を持っています。高級感があり、お祝いの贈り物として定番の地位を確立していますが、一人のドイツ人菓子職人が持ち込んだのが始まりでした。

日本にバウムクーヘンを初めて伝えたのはドイツ人菓子職人のカール・ユーハイムです。彼は1919年(大正8年)、広島で開催された「ドイツ作品展覧会」でバウムクーヘンを焼いて販売しました。これが日本初のバウムクーヘンとされており、後に創業した洋菓子店「ユーハイム」は現在も全国展開する有名ブランドとして続いています。

戦後の高度経済成長期に入ると、日本の洋菓子店がバウムクーヘンを取り入れるようになり、徐々に広まっていきます。デパートの贈答品コーナーに並ぶようになったことで「ハレの日のギフト」としての地位が確立されました。

現代の日本ではバウムクーヘンはドイツよりも身近な存在となっているかもしれません。抹茶・さくら・和三盆など和の素材を使ったアレンジが次々と生まれ、「和洋折衷の銘菓」として愛され続けています。
🏪 現在も元祖として営業中のお店
■ ユーハイム(Juchheim)
1923年(大正12年)創業。カール・ユーハイムが日本に持ち込んだバウムクーヘンを現在も守り続ける老舗洋菓子ブランド。全国のデパートや専門店で購入可能。