温泉旅行の帰り道、手に提げた紙袋の中に必ずと言っていいほど入っているのが温泉まんじゅうです。湯けむりが立ち込める温泉街の軒先で、ふわりと漂う甘い香り。ほんのりと温かく、しっとりとした皮をひと口かじれば、なめらかな粒あんの甘さが口いっぱいに広がる——。その素朴でやさしい味わいは、日本全国どこの温泉地に行っても変わらない「旅の幸せ」そのものです。この記事では、温泉まんじゅうの元祖をめぐる歴史的物語、群馬・草津と伊香保に伝わる誕生の秘話、そして全国各地の個性豊かな温泉まんじゅうの世界をたっぷりご紹介します。