暑い夏に欠かせないアイスクリーム。現代では当たり前の存在ですが、日本にアイスが初めて登場したのは明治時代のことで、当時は大変な珍品でした。その歴史は、開国直後の横浜を舞台に始まります。今回はアイスクリームが日本に伝わり、国民的スイーツへと成長した歴史をたどります。
日本で最初にアイスクリームが販売されたのは1869年(明治2年)のことです。横浜・馬車道で「氷水屋」を営んでいた町田房蔵が「あいすくりん」と呼ばれるアイスクリームを販売し始めたのが、日本のアイスクリームの始まりとされています。当時の価格は非常に高価なもので、富裕層しか口にできない贅沢品でした。
1872年(明治5年)には、明治天皇が横浜で行幸の際にアイスクリームを召し上がったという記録も残っており、「アイスクリームの日」として今もその日(5月9日)が記念されています。明治・大正・昭和と時代が進むにつれ、アイスクリームは冷凍技術の向上とともに庶民にも手が届くものになっていきます。
今や季節を問わず楽しまれる国民的スイーツとなったアイスクリーム。棒アイス・カップアイス・ソフトクリームなど様々な形態が生まれ、抹茶・あずき・黒ごまなど和の素材を使ったフレーバーも世界中で人気を集めています。明治の横浜から始まったアイスの旅は、今も続いています。