ふわっふわのかき氷の上に、たっぷりの宇治抹茶シロップが鮮やかな緑色を広げ、濃厚な黒蜜と風味豊かなきな粉が香ばしく仕上げる宇治金時——。口に入れた瞬間のシャリシャリっとした冷たさが、夏の暑さを一瞬で忘れさせてくれる。かき氷はまさに日本の夏を象徴する冷菓ですが、その歴史は驚くほど古く、平安時代の宮廷にまで遡ることができます。「削り氷(けずりひ)」として貴族が珍重した高貴な冷菓が、江戸・明治を経て庶民の夏の楽しみとなり、現代では「プレミアムかき氷」として新たなブームを迎えています。その1000年の歩みをたどってみましょう。